2019.07.14
コラム

不動産取引の電子契約は可能なのか?

近年、IT技術の進歩や働き方改革などの影響もあり、急速に電子化が進んでいます。
これは不動産業界も例外ではありません。

現在、不動産取引の電子契約は、一部(「定期借地契約」・「定期建物賃貸借契約」)を除き可能です。

それでは、不動産業の電子化についてコラム形式でお届けします。

不動産取引の電子化の実情

契約方式自由の原則(改正民法522条)により、売買契約・請負契約など、大部分の契約において電子契約が利用可能です。一方、消費者保護などを目的として、不動産業界では長らく書面での契約が義務付けられてきました。

下記表の通り、現在でも契約書については電子契約に置き換えることができますが、
運用の難しさやリスクから、多くの業者が書面を中心とした運用を行っているのが実情です。

法規制と社会実験

2017年10月に解禁されたIT重説の導入により対面不要で重説が行えるようになりましたが、
書面の交付が定められているため、わざわざ書面を印刷して交付(郵送)しなければなりません。

下記2つの文書については現段階でも書面による交付が必須とされ、電子化が認められていないためです。

◆重要事項説明書(宅地建物取引業法第35条1項)
◆書面の交付(宅地建物取引業法第37条1項3項)

しかし、国交省もその姿勢を変え、賃貸借契約の完全電子化に向けた社会実験を公表しました。

https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/sosei_const_tk3_000151.html?fbclid=IwAR2o-uJZCTFJOdnY7cBUktq6BIPX0PVi34tZcbIC0rLK2pnjonObw6VwuYM

※2019年5月予定の社会実験は、2019年10月1日から3ヶ月間に変更となりました。

IT重説と電子契約

不動産契約でのトラブルの多くは、重要事項説明が不十分なためと言われています。

手続き上、重要事項説明と契約を同じ日にまとめて済ませる業者も多いですが、
その場で、重要事項説明書と契約書を見せられて署名捺印するよりも、事前に十分な説明を受け、納得してから電子契約を行う方がトラブルは減るのではないでしょうか?
電子化を行うことで、より一層コンプライアンスを守った取引を行うことが可能となります。

IT重説と電子契約により、不動産業界の商慣習が変わろうとしています。
これは、SUICAなどの交通系ICカードと同様の流れではないでしょうか?
切符が当たり前だった時代から今や首都圏では、9割以上がICカードを利用し、多くの人がその利便性とメリットを感じており、今や手放すことができません。

電子契約もこれと同じ状況だと考えています。
数年後には紙の契約書から電子契約がスタンダードとなり、多くの人がその恩恵を受けることになります。

できるところから一つずつ始めてみる。
令和時代を生きる不動産会社にとって電子化は避けては通れない問題です。
顧客にとって便利なサービス、そして時代に適合した働き方改革。電子契約はこうした課題を解決するツールの一つだと考えています。

弊社の提供するe契約Ⓡは、各種業界(不動産・建設・環境)の業種・業法の要件に適合した信頼できる使いやすい電子契約サービス(IT重説対応)です。すでに建設業や廃棄物処理業での利用実績も豊富にあり、利用会社様の多くがメリットを感じております。

次回コラムでは、e契約Ⓡのメリットや特徴について解説します。

◆現在も不動産取引の電子契約は、一部(「定期借地契約」・「定期建物賃貸借契約」)を除き可能。
◆電子化を行うことで、より一層コンプライアンスを守った取引を行うことが可能。